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2007年7月 5日 (木)

核兵器廃絶へ、医師として行動!

Ippnw

最近、核兵器の問題について議論する機会が多くなっています。私がこの問題をどう考え、どう行動してきたのか、その一端でも知っていただければと思い、昨年11月に雑誌に掲載していただいた文章をご紹介したいと思います。

→ こちらからも、ご覧になれます。

  http://t-tanigawa.jp/policy//p_heiwa02.htm

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平和愛する世界中の人々とともに

IPPNW(核戦争防止国際医師会議)世界大会

~「核廃絶」の流れを  谷川智行

月8日から3日間、フィンランドのヘルシンキで開催された、IPPNW第17回世界大会に出席しました。50以上の国から450人以上の医師・医学生が参加し、「医師の使命 戦争か健康か」をテーマに論議しました。私は、学生のとき(93年、96年)以来、何と10年ぶりの参加となりました。

核実験禁止から核廃絶へ

今回一番印象深かったことは、「核廃絶」がIPPNWの中心課題として再確認されたこと。当然じゃないか、と思われるかもしれませんが、IPPNWは、「核廃絶」という目標を最初から一貫して掲げてきたわけではありません。

  当初は、包括的核実験禁止を主要課題に位置づけ、これによって核の脅威から人類を救おうと活動していました。「核廃絶」を掲げたのは、八七年の第七回モスクワ大会からです。

  旧ソ連崩壊後は、核の脅威は小さくなったからと、南北問題や地雷・エネルギー・小火器(銃)の問題などにとりくみ、「核廃絶」はやや脇に置かれていた時期もありました。一方で「アボリション2000」という国際キャンペーンに参加し、核の廃絶は近いという楽観的な気分が広がっていたこともあったのです。

若い参加者も多く

  しかし現実には、核保有国の、核に対する執着は彼らの想像をはるかに超えていて、何よりアメリカによるNPT(核不拡散条約)再検討会議への妨害はすさまじいものでした。そういう中での開催ですから、元気のない暗い大会になるのではと、心配していました。事実、落胆している人は少なくなく、国によっては参加者が極端に少なくなっていたり、まったくいないところもありました。

  ところが大会自体はとても元気のでるもので、若い参加者が多く、活気に満ちていました。

注(1)IPPNW(核戦争防止国際医師会議)=核の脅威と闘うために国際的な医師の運動を組織することを目的に、一九八一年に第一回世界大会を開催。一九八五年にノーベル平和賞を受賞。

注(2)「アボリション2000」 核兵器廃絶を求める世界の市民団体からなる地球的ネットワーク

注(3)NPT(核不拡散条約)再検討会議 二〇〇〇年に核兵器廃絶への「明確な約束」などの最終文書を採択したが、二〇〇五年の会議では、アメリカの反対で核兵器廃絶の具体的協議開始の「合意」を採択できなかった

アメリカを痛烈に批判

  開会式でマッコイ共同議長は、「平和を愛する人々や、核廃絶をめざす人々の運動を妨げているのはアメリカの一国主義」であると強調し、「核廃絶という目標に向かって力を合わせていこう」と呼びかけ、参加者を励ましました。

  閉会式で、国連大学上級副学長が、「イラク戦争は間違っていた」「被害にあうのは人民」「豊かな国が、貧しい国を支配するという構図でいいのか」「アメリカこそが、世界平和にとって最も大きな脅威」と、アメリカを痛烈に批判していたことも印象的でした。

  ウエストバーグ共同議長のメッセージも強烈でした。世界を「米国軍国主義」対「市民社会」と位置づけ、「アメリカに対してストライキを起こそう」と呼びかけたのです。

  医学生や若い医師たちに対する期待も述べられました。「人々の中には個人の利益を追求する向きもあるが、最近、潮目の変化も感じている。医学生は私利私欲のためではなく、社会の役に立ちたいと思って大会に参加している。我々の組織の中に明るい芽がある」と…。

驚き、感激、確信深まる

さらに、世界医師会議の代表からは、「医師の社会的責任を発揮し、診察室で患者に語りかけよう」という呼びかけがされたのです。医師の社会的使命に立ち返り、核廃絶に向けて患者さんや世界中の市民と力を合わせていこう、というのです。IPPNWで、患者さんや市民に訴えるということが明確に呼びかけられたのはおそらく初めてだと思います。

  これには本当に驚き、感激しました。自分たちがやってきたこと、訴えてきたことが正しかったのだという確信が深まりました。

  「核廃絶」の流れは、確実に広がっています。アメリカをはじめとする核保有国と、アメリカに追随する日本政府を追い込んでいくたたかいを、平和を愛する世界中の人々と力を合わせて大きく前進させていきたい、と心に誓いました。

全日本民医連「いつでも元気」2006年11月号(No.181)掲載

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