人気のコラム紹介、3回目は「セクシャルマイノリティーの方々との懇談会」についてです。
私は、この懇談会を通じて、さまざまなことを考えさせられました。そして、今も考え続けています。この懇談会で知り合った方々との交流も続いています。
このコラムでは、懇談の様子や、そこで感じたことなどについて書いています。「コラムを読んだよー」というメールもたくさんいただき、とても関心の高い課題だと痛感しました。
よかったら、ぜひお読みください。そして、ご意見を聞かせていただけると嬉しいです。
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誰もが、その人らしく生きられる社会を!
5月26日夜、都内で「セクシャルマイノリティーと谷川智行さんのこんだん会」を開いていただきました。「セクシャルマイノリティー(性的少数者)」とは、主には同性愛、性同一性障害、無性愛(性的無関心)などを指しますが、それぞれの生まれ育った環境や悩みは本当に多様だと痛感しました。
懇談の中では、参加者の方々が、生い立ちや自身の性的指向と向き合ってきた体験、苦しかったことなどを語ってくださいました。「いけないこと。そういうことを考えるのはやめよう。」と自分のおもいを否定し続けてきた苦悩も語られました。同時に、「これが自分だ」「こうやって生きていこう」と思った時、街の景色が違って見えたという体験や、カムアウトした後の、母親との関係の再構築に関する感動的な話しも飛び出し、涙が出そうになるのをこらえていました。
セクシャルマイノリティーの方々にとっては、何気ない会話の中でかけられる「ご結婚は?」とか「彼氏は?(彼女は?)」といった言葉が、精神的なストレスとなっているのです。欧米では、そういうことを聞くこと自体、失礼極まりないということが常識になっていることと対比しても、日本の現状はかなり遅れていると痛感します。(写真には出られない方が、カメラの後ろに何人もおられたことも忘れる訳にはいきません。)
同性カップルの不利益解消は、政治の責任!
さらに、「同性パートナーが扶養になれない」とか「相続ができない」「パートナーの手術や検査に同意する権利が確立していない」など、異性間のパートナーであれば当然認められるべき権利が、同姓間では認められていないことも大問題です。
今ある制度で有効はものとしては、「公正証書」があります。公正証書は,公証人という公務員が作る書類で、証明する力は一般の文書とは比べ物になりません。この公正証書で、お互いがカップルであることを証明することで、パートナーの病状説明を求めたり、手術のサインをすることができる可能性が開ける場合が多いようです。ただし、公証人から証書の作成を拒否されることもあり、公正証書があっても、異性カップル(法律婚)では当然保障される権利がすべて保障される訳ではなく、問題は山積しています。
現実におきている問題、不利益を一つひとつ解消しながら、同性婚を法的に認めさせていくべきだと強く感じます。ぜひ、私もそのための仕事をさせていただきたいと思っています。
「靖国派」がすすめる『戦争する国づくり』
― 多様性が認められる社会とは対極に
誰もがその人らしく生きていくことを保障するのが、政治の責任です。教育基本法が変えられ、愛国心など国家が子どもたちに(そして国民に)「あるべき国民の姿」を押し付けようという流れが強くなっている中、「自分らしく生きる」ために、また「一人ひとりが大切にされる社会をめざして」活動する人々の活動に、私は心から共感しています。
特に、戦争する国づくりを進めようとしている『靖国派』の人たちは、男女共学さえも敵視し、「男は男らしく」「女は女らしく」という考え方に凝り固まっています。安倍首相の著書「美しい国へ」の中でこんなことが書かれているのをご存知でしょうか?(「美しい国へ」p.216-217)
「・・・ジェンダーフリー的な考え方は、教育現場に広く普及している。家庭科の教科書などは、『典型的な家族のモデル』を示さず、『家族には多様なかたちがあっていい』と説明する。生まれついた性によってワクをはめてはならないという考えからだ。以前わたしは、自民党の『過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクトチーム』の座長をつとめていたが、そこの事務局長の山谷えり子さん(参議院議員)が、国会で何度もこのことを指摘した。(中略)同棲、離婚家庭、再婚家庭、シングルマザー、同性愛のカップル、そして犬と暮らす人・・・どれも家族だ、と教科書は教える。そこでは、父と母がいて子どもがいる、ごくふつうの家族は、いろいろあるパターンのなかのひとつにすぎないのだ。たしかに家族にはさまざまなかたちがあるのが現実だし、あっていい。しかし、子どもたちにしっかりした家族のモデルを示すのは、教育の使命ではないだろうか。」
(※山谷えり子氏は、民社党→民主党→保守新党を経て、現在自民党の参議院議員、内閣総理大臣補佐官(教育再生担当教育再生会議担当室事務局長兼任)。ジェンダーフリー教育に反対していることで有名な、靖国派の議員。)
一人ひとりの生き方や家族のあり方に国家が口出しするというのは、本当に異常なことだと感じます。繰り返しになって恐縮ですが、誰もがその人らしく生きていくことを保障するのが、政治の責任です。一部の政治家の価値観を国民に押し付けるのが政治ではない、という基本的なことさえ理解していない人が、いま、日本の首相をしているのだと考えると、何だか悔しくてたまりません。
「美しい国へ」を読むと、靖国派のすすめる「戦争への道」は、人間の多様性を認めることとちょうど対極にあるということがよく分かります。
「一人ひとりが人間として大切にされる社会の実現をめざして頑張りたい」「そのためにも、憲法を守り抜くために全力をあげよう」と強く感じた懇談会でした。
参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました。これからも、よろしくお願いします。
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